2012年11月13日火曜日

オープンソースORMのMyBatis(旧iBATIS)を使う

オープンソースのORM(Object-Relational Mapping)で、結構日本では利用されているiBATISの後継であるMyBatisについて触ってみました。

MyBatisはiBATISがApacheファンデーションからスピンアウトして新しくフォークされたiBATISの後継フレームワークであり、バージョンで言うとiBATIS3.0という位置づけらしいです。ライセンスはApache Licenseで自由かつ無償にて利用することができます。現在はGoogle Codeでソースコードが管理されているようです。
http://code.google.com/p/mybatis/

MyBatis/iBATISは、JPA(Java Persistence API)ベースのHibernateOracle Toplinkなどと比べ、SQL文を中心に作成していくということもあり、企業システムなどではSpringなどと組み合わせて多用されているようです。(ちなみにSpringは3.0以上をサポートしているらしいです。こちらを参照。Spring2.xであればiBATISを使う必要がありそうですね。)


ちなみに日本では上記のようなトレンドですが、全世界では下図のように圧倒的にHibernateの方が人気があるようです。

では早速試してみたいと思いますが、ここではEclipse4.2とMySQLデータベースをあらかじめインストールされている前提で進めていきたいと思います。ちなみにデータベースとテーブルはシンプルすぎますが、以下のものを利用します。

CREATE DATABASE mydb;

CREATE TABLE blog (
  id INT NOT NULL,
  content VARCHAR(255)
);

MyBatisセットアップ
ここから"Core Framework"をダウンロードして、解凍します。

mybatis-x.x.x.jar(私は3.1.1を利用)とlibフォルダに入っているjarファイルをすべてEclipse上の自分で作成したプロジェクトにコピーしてビルドパスに設定します。さらにMySQLのJDBCドライバーであるConnector/Jをダウンロードして、同様にコピーしてビルドパスに設定します。
次にMyBatis設定ファイルであるmybatis-config.xmlファイルを作成します。このファイルはデータベースの基本的な接続情報と各Mapperファイル(単純に言えばSQL文の書かれているファイル)への外部リンクURLで構成されています。



  
    
      
      
        
        
        
        
      
      
    
  
  
    
  


コーディング
MyBatis設定ファイルで各Mapperファイルはmapperタグに外部ファイルとして指定します。通常は1テーブル(エンティティ)単位で作成することになると思います。そのblogテーブル(エンティティ)用のMapperファイルであるBlogMapper.xmlは以下のようにSQL文を書くことでBlogクラス(エンティティクラス)と紐付けます。


  
  
  
  
      insert into Blog (id, content) values (#{id}, #{content})
  
  
      delete from Blog;
  


このblogテーブル用のBlogクラスは以下のようになります。このクラスは通常のPOJOで書くことができます。
public class Blog {
 private int id;
 private String content;
 
 public int getId() {
  return id;
 }
 public void setId(int id) {
  this.id = id;
 }
 public String getContent() {
  return content;
 }
 public void setContent(String content) {
  this.content = content;
 }
 
 public Blog(int id, String content) {
  this.id = id;
  this.content = content;
 }
 
 public Blog() {
  super();
 }
}

以下はこれらBlogクラスとMapperファイルを利用してデータベースアクセスするサンプルで、mybatis-config.xmlとBlogMapper.xmlを読み込み、Blogクラス経由でblogテーブルにアクセスするコードです。


String resource ="mybatis-config.xml";
InputStream is = Resources.getResourceAsStream(resource);
SqlSessionFactory sessionFactory = new SqlSessionFactoryBuilder().build(is);
SqlSession session = sessionFactory.openSession();
// delete records
session.delete("deleteAllBlogs");

// insert records
session.insert("insertBlog", new Blog(0, "Test1"));
session.insert("insertBlog", new Blog(1, "Test2"));

// select records
Blog blog = (Blog) session.selectOne("selectBlog", 1); 
System.out.println(blog);  
for (Object v : session.selectList("selectAllBlogs")) {
 System.out.println((Blog) v);
}
session.close();


詳細は、こちらのチュートリアルを参照ください。

次回は、これらのテーブル情報からエンティティクラスやMapperファイル(クラス)を自動的に生成するMyBatis Generatorについて説明したいと思います。



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